2025年10月4日
こんにちは。北九州市小倉区、北九州モノレール「平和通駅」より徒歩5分にある歯医者「柴田歯科医院」です。
口を開けると顎がカクカク鳴る、口が大きく開かない、噛むと顎やこめかみに痛みを感じるといった症状で悩んでいる方は少なくありません。
これらの症状は顎関節症(がくかんせつしょう)と呼ばれる病気の可能性があり、近年は若い世代から中高年まで幅広い年齢層で増えていると言われています。
顎関節症は放置すると症状が悪化し、食事や会話など日常生活に支障をきたすだけでなく、頭痛や肩こりなどの全身の不調につながることもあります。顎関節症の治療は多岐にわたり、症状の程度や原因によって適切な方法を選択する必要があります。
今回は、顎関節症とはどのような病気なのか、どのように治療するのか解説します。治療期間や費用についても解説しますので、顎関節症の症状にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
顎関節症は、顎の関節やその周辺の筋肉に不調が生じることで、口の開け閉めや噛む動作に違和感や痛みが生じる病気です。顎関節症を患っている人は多く、軽度な違和感から日常生活に支障をきたすほどの症状まで、幅広いケースが見られます。
顎関節は耳のすぐ前にあり、口の開閉に欠かせない重要な役割を担っています。この関節は、上下に動くだけでなく、前後・左右にも滑るように動く複雑な構造をしており、食事や会話、あくびなどの日常動作をスムーズに行うために働いています。
そのため、関節の構造や動きに少しでも異常があると、痛みや口の開けにくさなどの不快な症状が現れることがあります。
人によって異なりますが、顎関節症になると以下のような症状が現れます。
原因には、噛み合わせのズレ、歯ぎしり、顎への外的な衝撃、遺伝的な要因、そして精神的なストレスなどが挙げられます。特にストレスは、無意識のうちに筋肉を緊張させるため、症状を悪化させることがあります。
診察では、まず患者さんの症状や生活習慣について詳しく聞き取りを行います。次に、顎の動きや音、痛みの部位などを確認しながら、手で触れて状態を把握します。必要に応じて、レントゲンなどの画像検査を行い、関節や筋肉の状態を詳しく調べていきます。
こうした情報をもとに、症状の原因を探り、適切な治療方針を立てていきます。
顎関節症の治療にはいくつかの選択肢があり、それぞれに利点と注意点があります。
就寝時に透明なマウスピース(スプリント)を装着し、歯ぎしりや食いしばりによる顎関節への負担を軽減する治療法です。スプリントは個人の歯型に合わせて作製されるため、噛み合わせの安定や筋肉の緊張緩和に効果が期待できます。
ただし、症状の原因が筋肉やストレスにある場合は、マウスピースだけでは十分な改善が見込めないこともあります。治療効果を高めるためには、生活習慣の見直しや他の治療法との併用が求められることがあります。
理学療法は、理学療法士の指導のもとで行われる治療法です。ストレッチや筋肉の強化運動を通じて、顎周辺の筋肉の緊張を緩め、関節の動きをスムーズにすることができます。
なかでも運動療法は、顎の動きを改善するためのストレッチなどを行い、関節の可動域を広げたり、痛みを軽減したりする方法です。特別な器具を使わず日常のなかでできる工夫が中心となるため、自分のペースで取り組むことができ、継続しやすいのが特徴です。
さらに、姿勢の見直しやストレスの管理など、生活習慣を整えることで、症状の悪化を防ぐ効果も期待でき、無理なく続けられる点が大きな魅力といえるでしょう。
ただし、自己流で行うと顎に負担をかけてしまうことがあり、かえって症状が悪化する可能性があります。正しい方法を知らずに続けることは、関節や筋肉へのリスクにつながるため注意が必要です。
また、通院が必要になるため、時間的・経済的な負担を感じることがあります。さらに、効果を持続させるには定期的な施術が必要で、一度の治療で完結するものではありません。
炎症や痛みが強い場合に、鎮痛薬や抗炎症薬を使って症状を抑える方法です。短期間で効果が現れることが多く、急性期の対応にこの治療が選択されることがあります。
ただし、長期間の服用は副作用のリスクがあり、胃腸への負担や他の薬との相互作用に注意が必要です。根本的な原因の改善にはつながらないため、あくまで一時的な症状の緩和である点は理解しておきましょう。
保存的な方法で改善が見られない場合や、関節に構造的な異常がある場合に選択されます。関節鏡視下手術などを通じて、根本的な原因にアプローチできる点が大きなメリットです。
ただし、手術には一定のリスクが伴い、術後の回復に時間がかかることがあります。再発の可能性や、期待したほどの改善が得られないケースもあるため、慎重な判断が求められます。
顎関節症の治療を選ぶ際は、症状の強さや原因、生活スタイルなどを総合的に考慮することが大切です。
まず、痛みが軽度で日常生活に大きな支障がない場合は、運動療法などの自宅でできる方法から始めるのが一般的です。姿勢の改善や噛み締めの意識づけなど、日常の小さな工夫が症状の緩和につながることもあります。
一方、痛みが強くなってきた場合や、口の開閉に明らかな制限がある場合には、歯科医院で診察を受けることが重要です。
マウスピースによるスプリント療法や理学療法、薬物療法など、専門的な治療が必要になることがあります。これらは症状の原因に応じて選ばれるため、自己判断せず、歯科医師の助言をもとに進めることが安心です。
また、保存的な治療で改善が見られない場合や、関節に構造的な異常があると診断された場合には、外科的治療が検討されることもあります。手術にはリスクも伴うため、十分な説明を受けたうえで慎重に判断することが求められます。
治療法は一つに絞る必要はなく、複数の方法を組み合わせることでより効果的な改善が期待できる場合もあります。自分の症状や生活に合った方法を選び、無理なく続けることが、長期的な回復への近道といえるでしょう。
顎関節症の治療期間は、症状の程度や選択する治療法によって大きく異なります。軽度のケースでは、セルフケアや運動療法を継続することで、2週間から3か月で改善が見られることもあります。
一方、歯科医院でのスプリント療法や理学療法を併用する場合は、定期的な通院が必要となり、数か月から半年ほどかかることもあります。
症状が慢性化していたり、関節に構造的な異常があったりする場合には、治療が長期にわたることもあります。外科的処置を含めると1年以上かかるケースもあるでしょう。
いずれの場合も、途中で自己判断せず、歯科医師の指導のもとで継続的にケアを行うことが、安定した改善につながります。
顎関節症の治療にかかる費用は、選択する治療法や通院回数によって異なります。セルフケアや運動療法は基本的に費用がかからず、自宅で取り組める点が魅力です。
一方、歯科医院での治療では、初診料や検査費用に加えて、マウスピースの作製費がかかることがあります。保険適用の場合には3,000円〜1万円前後、自由診療では2万〜5万円程度かかります。
理学療法や薬物療法は保険診療の範囲内で受けられることが多く、1回あたりの費用は数百円〜3,000円程度です。
外科的治療になると、検査・手術・入院などを含めて高額になる可能性があり、保険適用でも数万円〜十数万円、自由診療ではさらに高額になることがあります。
治療内容によって費用は大きく変動するため、事前に歯科医院で確認することが安心につながります。
顎関節症は、顎の関節やその周辺の筋肉に不調が起こることで、痛みや動かしにくさなどの症状が現れる状態です。原因は多岐にわたり、症状の程度も軽度のものから重度なものまでさまざまです。
治療法には、マウスピースによるスプリント療法や理学療法、薬物療法、必要に応じて外科的処置などがあり、それぞれにメリットと注意点があります。症状の程度や生活への影響を踏まえ、歯科医師と相談しながら適切な方法を選ぶことが大切です。
治療期間や費用はケースによって異なりますが、適切な方法を無理なく続けることで、症状の改善と再発予防につながるでしょう。
顎関節症の症状にお悩みの方は、北九州市小倉区、北九州モノレール「平和通駅」より徒歩5分にある歯医者「柴田歯科医院」にお気軽にご相談ください。
当院では、患者様が安心して治療を受けられるようアットホームな雰囲気を大切にしております。そして患者様と一生のお付き合いを目指して最大限の努力をしています。
当院のホームページはこちら、WEB予約も受け付けておりますので、ご活用ください。
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